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Limit battle/第79話

第79話~混沌~


突如阿神峠にやってきたDynamicnと言うチームを名乗る3台の車のドライバー。

その中の一人、沖野宮大和がDESTINYリーダーの高遠栄治と話をしている。

周りに居た修達にはよく聞きとれなかったが、栄治の顔は険しかった。

修(一体・・何の話をしてるんだろ・・?)

話の内容が気になる修。おそらく真も良人も真宏も同じだろう。


しばらくして栄治が大和から離れ修の方へ歩いてくる。

修「あの、何の話でした?」

すると、栄治はニコッと笑顔を見せ、言い出す。

栄治「何かさ、俺達のチームと向こうのチームでバトルをやろうって事だって。でもなぁ・・雅道が今日本に居ないからさぁ・・」

修「そうなんですか・・雅道さんレースですよね?」

栄治「そう。昨日飛んでったんだ・・・あ!」

と、彼は何かを思い出した様に声を出した。

栄治「拓哉が居たっけ!アイツに頼めばきっと来てくれるだろう!しかも、アイツ速いぜェ!」

彼は自信満々に言い、そこからまだ話を続け、軽快に口を走らせる。


栄治「ッてな訳よ!」

修「へ、へェ~!拓哉さんも凄いんですね!」

栄治「勿論だ!」

真「おい。」

と、ここで真が話しの最中に割ってきた。

修「何?」

真「良人さん達が『俺達明日早いから帰る』って言って帰っちゃった。」

修「え!?バトルしてねぇじゃん!」

真「ねぇ・・まぁ、俺正直逃げたかったからいいんだけど。」

修「おい・・このヘタレ・・」

真「う、うっせェ!!」

修「あ、話戻しますね。栄治さ・・・って、アレ!?」

そこには栄治の姿も栄治のインプレッサの姿も無かった。

修(帰るの速ェって・・皆・・)

しょうが無く、修達は引き上げる事にした。


翌日、修の通っていた大学前。

修(ここで待ってりゃいいんだよなぁ・・)

どうやら彼は美雪を待ってる様だ。

すると、ランエボの運転席側のドアをコンコンと叩く音がした。

修「お、美雪。お疲れ。」

現れたのは美雪だった。

美雪「やっほー!久しぶりだね!」

修「だなぁ。うーんと・・2週間ぶりかな。」

美雪「そうだね。あ!修君髪の毛の色変えた!?」

修「一番最初に気付けよ、馬鹿。」

美雪「馬鹿って言うな!」

修「ワリーワリー」

彼は軽笑いで手をヒラヒラと振る。

美雪「もー・・じゃぁ、隣乗るね。」

修「おう。」

美雪が修のランエボの助手席に乗り込み、発進した。

修「何処行く?」

美雪「修君に任せるぅ~」

笑顔で言う美雪。修はその反応を見て

修「じゃぁ、とりあえずファミレス行くか。」

っと、言う。


しばらく走ると、大きな国道へと入る。

修「・・げ、煽られてらぁ・・」

ランエボのバックミラーに写し出されていたのは赤いNSX・・修には何処かで見た記憶があった。


第80話へ続く。


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